埼玉画廊 つれづれ
埼玉画廊スタッフが、美術作品や日々のできごとをつづります
追悼 岩田健先生

悲しいことが続いていますが、
先月28日、彫刻家 岩田健先生が92歳でお亡くなりになりました。
母子像など、優しく温かみのある作品を数多く残されました。
慶応義塾幼稚舎の図工の先生も長年勤められ、
個展には多くの教え子の皆様がいらっしゃり、本当にお慕われていたことを感じました。
十数年前、夏の暑い日、初めてご自宅に伺った時、
大きなアトリエでマーラーを爆音で(?!)流して頂きまして、
岩田先生の制作世界に少しだけ触れさせてもらった気がしました。
その後、頂いた飲み物が「しそジュース」。
まだ若かった私は、お酢が利いた飲み物を初めて味わい、大変な衝撃を受けました。
画廊がデパートの中に移転してからは、先生のご自宅から画廊までゆっくり歩いて30分ほどの距離で、
時々お散歩コースにして頂いて、少し画廊で休憩されてから、またご自宅に歩いて帰られる。
ユーモアもお持ちで、独特のイントネーションで「むっちゃん」と呼んで岡村をいじってくださったり・・・
先生との他愛もない”おしゃべり”が、今となってはとても良い思い出です。
岩田先生の作品は、川口駅周辺に多く設置されています。
愛知県今治市には、「岩田健 母と子のミュージアム」があります。
「人生は短し藝術は長し」
これからは作品を通じて、先生とのおしゃべりを楽しみます。
合掌。
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追悼 塗師祥一郎 展示

先日(10月5日水曜日)付の埼玉新聞に、塗師祥一郎先生の追悼展示についての記事が掲載されました。
私(石川)も、昨日早速展示を観に近代美術館へ行って参りました!
2015年に発表された《未来に遺したい埼玉の風景》の中から、四季折々の作品15点が、1997年の《山村》(※記事中の作品)、1974年に制作された《雪の大宮公園》とともに、美術館1階のギャラリーに飾られ、360度を塗師先生の作品に囲まれた、とても素敵な空間でした*
雪景色の名手といわれる先生ですが、1974年、1997年、2013年~と年代によって雪の表現(筆致やマチエールなど)が少しずつ違っているように見えたのも新鮮でした。
特に《雪の大宮公園》(1974年)は埼玉県立近代美術館所蔵ですが、お目にかかれる機会はなかなか貴重なのではないかと思います!ぜひぜひ、ご高覧ください。
ちなみに鑑賞後は、美術館内のレストラン・ペペロネさんでランチを。
2015年の同美術館での展覧会の際(確か4/19のギャラリートークの後)、塗師先生とお食事をご一緒させて頂いたことをふと思い出しました。
先生は、後から聞くと数日間徹夜で作品を仕上げ、その翌週に70名以上ものお客様の前でギャラリートークもされて、本当にお疲れだったのに、そんな表情は全く見せず、やはり背筋がピンとしていらして、とても恰好よかったことを思い出します。
今では貴重で、大切な、あたたかい想い出です。(石川)

プロフィール
Author:saitamagallery
埼玉県川口市に店舗を構える美術画廊です。
埼玉ゆかりの作家を中心に、近現代の洋画、日本画、彫刻を幅広く扱っています。
査定、買取も行っております。
このブログを通して、美術をより身近に感じて頂けたらと思います。
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